
第2回公演。
「あれっ、もう始まってしまう!このフレーズが終わったら幕が開いちゃう!私ここで良かったんだっけ?いや、違う。ここじゃない!衣装も違う!台詞は?何だっけ?誰か助けてーーーぇぇ!!」
こんな夢は最近とんと見なくなりましたが、公演が終わってだらだらと過ごしていると、決まって冷や汗もんの夢を見て朝からドッと疲れていました。そんなことを萬年さんに言ったら、笑われたことがあります。
私が、アレフに参加したのは1983年の春でした。萬年さんに芝居をやってみたいと伝えたときは、まさかこんなに簡単に承知してくれるとは思っていなかったから、少しだけ後悔していました。
やめるなら今しかないかない、とか、ここまできたらやるしかない、とか。なんだか、すごく迷っていたことを覚えています。
最近台本を読みかえして気づいたことは、「太陽のあいつ」で私が初めて口にする台詞が間違っていたことです。思い返してみると、萬年さんから初めて台本を渡されて、がちがちに緊張しながら言った台詞をそうだと思っていたのです。だから、私の記憶の中で強烈にインプットされていたんですね。
「太陽のあいつ」のことを考えていると、あのころのことがポロポロと思い出されてきます。失敗ばかりで、切なくなってしまったこともあるけれど、出させてもらって本当に良かった。
だから私にとって「太陽のあいつ」は大切な思い出です。
(文:森本みゆき)